司法書士試験の本・参考書・問題集
予備校や通信講座を受ける場合、予備校や通信教育で指定されたテキストや参考書を中心に勉強することになります。予備校の講座で使用したテキストは予備校が長年の間に培ったノウハウがつまっていおり、非常によくまとまっています。予備校や通信講座のテキストを中心に、足りないところを参考書や問題集で補うのがよいのではないでしょうか。独学の場合でも、実績のある予備校や資格学校のテキストを使うのがいいと思います。司法書士試験用にまとめられた参考書や問題集を使うのもいいでしょう。それでは本や参考書等について簡単にまとめてみます。
・過去問集
過去に司法書士試験の本試験で出題された問題を集めたものが過去問集です。司法書士試験では過去に出題された問題の類問が繰り返し出題されています。特に独特のパターンをもつ書式問題の傾向をつかみ、慣れるためには過去問集が最良の教材です。書式問題以外でも、問題の傾向をつかんだり、類問の出題に備えるために、過去問を解くことは合格には欠かせないと思います。
過去問集は複数の出版社、予備校から何種類も発売されています。自分の用途に合わせた使いやすいものを選びましょう。過去問集には、過去問を年度ごとにまとめた形式のものと、民法、商法などの分野別にまとめたものがあります。年度ごとにまとめたものには本番に近い形式で問題を解けるメリットがあり、分野別にまとめたものには、弱点分野の問題を集中的に解けるというメリットがあります。
司法書士試験は出題範囲が広い上に、科目によって出題数が全く異なります。全てを勉強していては時間が足りなくなる人もいるでしょう。民法、商法、不動産登記法、商業登記法の主要4科目については過去問を何度もこなし、あまり出ない分野については軽めに流すなどの工夫をするのもいいと思います。司法書士試験は範囲が広いので、科目によってじっくりやるところと軽くやるところのメリハリをつけるのも大切です。
過去問集のサイズも過去問集を選ぶ際のポイントの一つです。電車等での通勤通学時に過去問集で勉強したい人は、小さいサイズの過去問集が便利でしょう。
・六法
六法とは法律の条文等の載っている本のことです。司法書士試験に限らず、法律系の資格試験の勉強には欠かせないものです。六法にはいくつかの種類があります。コンパクト六法(岩波書店)、ポケット六法(有斐閣)などの小さなサイズの六法は持ち運びに便利です。
判例六法(有斐閣)や模範六法(三省堂)は掲載されている条文も多いですし、判例が載っていて便利です。法律の勉強では判例も重要になってきますが、司法書士試験の場合、判例集を新たに購入するまでの必要は少なく、判例つきの六法で十分なのではないでしょうか。その意味で判例つきの六法はとても便利です。
しかし、判例つきの六法は分厚いですし、重いです。持ち運びには不便です。
家では判例付きの六法を使い、持ち運び用に小さなサイズの六法を使うのもいいかもしれません。予備校等で指定された六法がある場合は、それを使うのもいいと思います。
注意点を二つあげておきます。基本的にどんな六法を使ってもいいのですが、不動産登記法と商業登記法が載っているかを目次で調べてから購入したほうがいいでしょう。司法書士試験の主要科目である不動産登記法と商業登記法が載っていないとちょっと困ります。注意点の二点目ですが、古い年度の六法は使い物にならない場合が多いので気をつけてください。古本屋等で昔の六法が安く売っていたりしますが、六法は最新のものを購入しましょう。また、毎年新しいものに変えるのが望ましいです。法律は毎年改正されていますので、古い六法では役に立たない場合もあるのです。特に、司法書士試験の主要科目のひとつである商法は、頻繁に法律改正が行われています。数年前の条文が載っている六法では全く役に立たない可能性もあります。
・参考書、基本書など
主要4教科については基本書と呼ばれる大学の先生を使うのもいいと思います。ただし、司法書士試験に特化して作られた予備校や通信講座のテキストや司法書士試験用の参考書のほうがまとめっていますし、無駄がなく効率がいいです。
基本書は分からないことがあったら調べる程度に、辞書代わりに使うのがいいと思います。
それ以外の科目では、大学の講義などで使用される学者の先生の書いた本はあまりお勧めできません。司法書士試験で問われる内容よりもはるかに難しい内容が載っていますし、試験で出題されないことまで記載されているからです。予備校のテキストや参考書のほうがはるかに効率がいいです。
注意点ですが、あまりに多くの参考書に手を出してしまうのはよくありません。結局どの参考書やテキストも中途半端になってしまうことが多いからです。少数の参考書やテキストを繰り返し学習するのがテキストや参考書を使いこなして勉強するコツです。
・法律用語集
いくつかの出版社から法律用語集や法律用語辞典が出版されています。たとえば、『有斐閣法律用語辞典』(有斐閣・法令用語研究会編)などがあります。
分からない法律用語が出てきた時調べるのに重宝しますが、行政書士試験受験のためには、必須とまでは言えないと思います。余裕があったら購入したほうがいいですが、なくても大丈夫だと思います。
・雑誌
『月刊 司法書士 Win』(早稲田経営出版) B5判、定価630円
資格試験予備校の早稲田セミナーの司法書士受験雑誌です。学習方法や試験対策、新情報、実務情報などが掲載されています。
・メールマガジン
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