法科大学院(ロースクール)の予備校の講座
まず、注意点が一つあります。必ず、ロースクールに対応している講座を取りましょう。現在は新司法試験に加えて、旧司法試験が並存しています。間違っても旧司法試験向けの講座を取らずに、ロースクール対応の講座を取りましょう。パンフレット等で確認し、申し込む時にも必ず確認しましょう。
予備校の講座の取り方は大きく分けると二通りあります。
ひとつは、基礎的講座から、答案練習会までセットになったコースを選択する取り方です。もうひとつは基礎的講座、答案練習会、模擬試験などを必要な時に必要に応じて申し込むものです。セットになっていると多少安くなりますが、セットには自分にとって不要な講座が含まれている場合もあります。セットになっている講座は、全くの初学者でどんな講座をとったらいいか分からない人や予備校一本で頑張りたい人に向いています。ある程度法律に慣れている人は、全ての科目の基礎を一通りマスターできる講座を取り、全ての法律科目を一通りマスターした後、必要に応じて答案練習会や模擬試験を受けるのがいいのではないでしょうか。大学の講義によって法律科目を相当程度マスターしている人は、答案練習会や模擬試験を必要に応じて受けるのもいいともいます。勿論、得意科目の講座は受けないで、苦手科目の講座だけを受けることも出来ます。予備校では、法律科目の基礎を学ぶ講座のほか、ロースクール入試に必要な各試験に対応する講座が用意されています。
適正試験対策の講座もあります。適正試験では法律知識については出題されません。ロースクールで学ぶ前提として必要となる文章読解力や論理性、判断力などを試す問題が出題されます。これは法学部でも学ぶことは出来ません。独自に適正試験の本を読むか、適正試験対策の講座を受けることになります。出願対策の講座もあります。ロースクールの多くが出願に際して、パーソナルステートメント(志望理由書)を提出することを要求しています。パーソナルステートメントは、それ自体合否判断に使用されますし、面接試験の材料にもなります。ロースクール対策の本で勉強するのもいいですが、パーソナルステートメント対策の講座を受けるのも一つの方法だと思います。この他、小論文対策や面接対策の講座もありますので、必要に応じて受講を検討してみましょう。