法科大学院(ロースクール)の参考書・基本書など
■法律系資格を目指している人へ!
・基本書
予備校のテキストは試験向きにまとめられており、試験に不必要なことは省かれています。法律学習未経験者はいきなり学者の先生の書いた基本書に手を出しても全く意味の分からないことが多いです。予備校のテキストを中心に勉強するのがいいと思います。大学の法学部で勉強している人は、予備校のテキストに加えて、自分が大学で使っている基本書で勉強するのがいいと思います。それで飽き足りない人は、定評のある基本書を購入して読み込みましょう。
法律学習未経験者で独学の人は基本書や参考書を使って学習すると思いますが、初学者が基本書を一人で読み込むのはかなり難しいです。基本書は著者の先生の講義を聞きながら勉強しても、理解が難しいものです。
まずは、試験向きに掛かれたものか、入門書などからはじめるのがいいと思います。
・判例集
法律の学習では判例を読むことも大切です。裁判所による法律の条文の解釈である判例は法令などと並んで法源のひとつになっています。最高裁判例は大きな影響を持つもので判例を知っておくことはきわめて重要です。主な判例集としては、「判例百選シリーズ」(有斐閣)があります。もっともポピュラーな判例集で重要な判例が百選ばれています。「百選」と略されます。
判例百選は複数の先生方によって執筆されていますが、一人の学者の先生がまとめた判例集もあります。一人の先生がまとめた禁令集としては
弘文堂の「最新重要判例シリーズ」などがあります。有斐閣の「重要判例解説」も有名です。「重要判例解説」は年刊で、年毎の重要判例を集めた判例集です。略して「重判」と呼ばれています。新司法試験でしどうなるかわかりませんが、旧司法試験では「重判」に載っている判例がよく出題されました。
判例集で重要なのは判決理由などであって、判例の解説ではありません。押さえておくべき有名判例が載っているものであれば、どんなものでも構わないと思います。
・六法
六法とは法律の条文等の載っている本のことです。ロースクール試験対策には勿論、法律の勉強には欠かせないものです。六法にはいくつかの種類があります。 コンパクト六法(岩波書店)、ポケット六法(有斐閣)などの小さなサイズの六法は持ち運びに便利です。しかし、ロースクールや司法試験の勉強には不十分です。
判例六法(有斐閣)や模範六法(三省堂)は掲載されている条文も多いですし、判例が載っていて便利です。判例付きの六法は条文のすぐ後ろに判例が載っていて便利です。判例つきの六法は分厚く、重いのが欠点です。とは言え、ロースクールや司法試験を目指すなら、小さなサイズの六法で済ませるのではなく、判例つきの六法など、条文や情報の詰まった六法を使用すべきだと思います。
注意点をあげておきます。古い年度の六法は使い物にならない場合が多いので気をつけてください。古本を買ったりせず、最新のものを購入しましょう。また、毎年新しいものに変えるようにしましょう。
・雑誌
司法試験・ロースクール対策の雑誌もいくつか刊行されています。
1.「受験新報」(中央大学真法会著・法学書院):代表的な月刊誌です。誌上答案練習会も行われています。
2.「アーティクル(Article)」(早稲田経営出版): 早稲田セミナー(Wセミナー)の月刊誌です。
3.「Hi Lawer(ハイローヤー)」(辰已法律研究所):辰巳法律研究所の月刊誌です。
試験の最新情報なども載っていますので、どれか一つを購入するか読むようにするのもいいと思います。