司法書士試験の学習方法

学習方法は、大きく分けると、自分で勉強する独学による学習法と予備校、資格学校、通信講座を受ける学習方法に分かれます。

 本や参考書を使っての独学は可能でしょうか?独学での合格が全く不可能だとは言いませんが、司法書士試験の場合、独学はかなり厳しいと言わざるを得ません。法律には専門用語等や専門的な言い回し、独特の法的な思考方法があるので、法律を勉強した経験が全くない人が独学で法律系の資格試験で合格を勝ち取るのはちょっと厳しいと思います。司法書士試験の場合は、司法書士試験独特の難しさも加わります。司法書士試験では、実務を意識した法分野から問題が多く出題されます。中には、不動産登記法や商業登記法などのように法学部の学生にも馴染みの薄い法律からの出題もあります。

 更に、実務を相当意識した書式問題が出題されます。過去問集を見て貰えば分かるのですが、書式問題とは、ただ単に単語を記述すればいいというような試験ではなく、ある程度のまとまった文章を書かなくてはならないこともあります。これに独学で対応するのは厳しいです。一方、予備校では、書式問題をある程度の定型的なパターンにして教えてくれます。この定型的なパターンになれることが記述問題を解くのに非常に有効なのです。独学の場合、予備校・資格学校、通信講座と比較して、効率が悪いのは否定できません。また、独学には途中で挫折しやすかったり、勉強の継続が難しいという欠点もあります。

 このように、独学はかなり厳しいですし、独学を選ぶからには相当の覚悟が必要だと思います。何らかの理由で予備校の講座や通信講座を受けられない人もいるとは思いますが、出来るなら予備校や通信講座を受けるほうがいいと思います。金銭的な理由などから、どうしても独学を選ばなくてはならないような人でも、書式問題が出題される分野の講座だけは受けたほうが望ましいですし、答案練習会や模擬試験にも積極的に参加したほうがいいと思います。

 勿論、予備校通いや通信講座にも欠点はあります。講義を聴いただけで勉強をした気になってしまうのです。予習、復習、自主学習も怠らないようにしましょう。法律系の資格の勉強の場合、予習よりも復習のほうが重要なので、時間が限られている人は、予習よりも復習にウエイトを掛けて勉強するのがいいと思います。

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